ナンバー銀行の街を歩こう!【小樽編】
北海道といえば廃線マニアのメッカ。失われた軌道をもとめて歩く旅は、どこかナンバー銀行探険に近い匂いがする。というより、実際に(ナンバー)銀行の街を歩こう!というテーマで観光のモデルコースを企画してしまった人がいたのだ。北海道小樽市観光宣伝課の須藤慶子さんから、こんなメールが到着した。「私は北海道の小樽市の観光課宣伝係に在職する須藤というものです。小樽市内に数多く残されている歴史的建造物のなかには、かつて銀行の本支店だったものがありまして、「銀行街を歩こう!」というテーマで観光モデルコースを作成していた私は、いくつかの「ナンバー銀行」と出会ってしまったのです。なかでも小樽撤退後の消息がわからなかったのが「第四十七」と「第百十三」。そちらにアクセスしましたが「彼」についての情報はなく、あきらめかけていたところ、地元のタウン紙にあったのです。
百十三銀行は、明治26年に小樽市に進出。(当時は第百十三国立銀行)明治30年には第百十三銀行と改称し、明治41年、業務拡張のため、すぐ近くに新店舗を建設。大正11年に函館銀行を吸収合併しましたが、昭和3年「旧北海道銀行(現在の北海道銀行とは別物)」に合併されます。その「北海道銀行」も「北海道拓殖銀行」に合併され、その「拓銀」も昨年破綻。「北洋銀行」に業務を譲渡する、という結末を迎えたのでした。
実に数奇な運命をたどっているのですね。
この百十三銀行の初代の店舗、二代目の店舗、そして合併した「旧北海道銀行」の店舗、それと合併した「旧拓殖銀行」の店舗がいずれも市の歴史的建造物として現存しています。ちなみについこの前まで拓銀として営業していた店舗(現在は北洋銀行小樽中央支店という)もあります。その他にも、第一銀行とか安田銀行とか、旧三井銀行(これは現さくら銀行として営業中)も明治、大正、昭和期の小樽市の隆盛を物語る「遺跡」のように静かに建っています。
観光などでおいでの方はぜひチェックして見てください。
ところで第四十七銀行の消息をご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。
お願いいたします。」
なんと数奇な運命の「銀行遺跡の街」!ナンバー銀行マニアックスにとって、小樽は一度は訪問しなければならない「聖地」だったのだ。銀行がこのような状況の今こそ、訪れてみる価値は大いにありそうです。
■「小樽」についてもっと詳しく知りたい人は須藤さん<sudou@otaru.gr.jp>まで。
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