KDDIDO推進委員会


電話会社にも「二大勢力」の波が

国際電話のKDDと第二電電DDI、それに携帯電話のIDOが合併し、2000年10月から株式会社DDI(ディーディーアイ)になるという。NTTグループを自民党にたとえれば、こちらは民主党のようなポジションだろうか?・・・先行した東京電話はややパワー不足の感あって、自由党(笑)。いずれにしても、NTTに本格的に対抗しうる電話会社の誕生ということで、ユーザーからすれば、大いに歓迎されるべきことだろう。

しかし・・・この合併劇、手放しで喜んでばかりもいられないのだ。たとえば、プラモ梅木さんからこんなメールが届く。

「最近、大手電話会社のKDD、DDI、IDOが合併し、株式会社DDIとなるそうですが、そのCIがかなりヘンなんです。新しいロゴがなんと「KDDI」。どうしてKDDIなんでしょうね。やっぱり国際電話の王様ともいわれたKDDのイメージをこれからもしっかり利用するためなのでしょうか。(笑)そんなんならいっそのこと「KDDIDO」にすればいいのですが、ややこしくなりますよね。やはりIDOのイメージは捨てるみたいです。でもやっぱり引き伸ばすと、Kokusai Dennen Daini Denden Incorporatedとなってしまい※、かなり不自然に感じます。いったい消費者になんと呼ばれたいのでしょうか。これは混乱を招き、かえって悪い結果を招くと思います」
※英文名称はDDI CORPORATION

要約しよう・・・

つまりプラモ梅木さんはこう言いたい!

ロゴマークの「K」ありゃなんですか?

DDIサイトでは、「ロゴマークKDDIは、これまで長年にわたって広くお客様を始め、多くの方々から親しまれてきた3社のブランドイメージを継承・統合し、さらに、3社の今後の融合、発展を象徴するものとして位置付けています」 と書いてありますが、今のロゴのどこに「3社のブランドイメージ」が継承されているんでしょうねぇ!」とプラモ梅木さんの鼻息はやや荒くなる。

ここで語源探偵団、登場!

たけ「社名がDDIなんだから、マークもDDIでいいじゃん」
ゆか「でも、それじゃKDDが消えちゃうわけでしょ?」
たけ「だったらIDOの立場はどーなる!!!」
ゆか「DDIのIはIDOなのっ!それでよくない?」
たけ「やだ〜ゼッタイやだっ!ママ〜ぅえええんん」
団長「泣くな馬鹿者!IDOは携帯電話の新ブランドauを旗揚げしたではないか※」
たけ「もっとわかんなくなっちゃったよう、ボクのケータイのキャリアは誰なんだようううう」

※au=正確にはIDOとDDIセルラーグループの移動体通信ブランド。

で、auの語源は?

オフィシャルサイトによると、このauは「Access、Always、Amenityなどの頭文字である“A”と、Unique、Universal、Userなどの頭文字である“U”から構成された造語」なのだという。しかし、最近のCIって、どーしてこうアルファベット1文字にステレオタイプな意味がいっぱい貼り付いちゃうんでしょうかねえ。よくわからないでしょ?たとえば「移動(IDO)から、会う(au)になった」とか、一発で説明してくれないかなあ。もうアルファベットに込められた意味っての、チンケだからやめようよ。

KDDIDO推進委員会設立!

当初、さりげない疑問だったKDDIのロゴ。しかし、メールの交換で、プラモ梅木さんの堪忍袋は沸騰してきた。いったん、あれは「Kabushikigaisya DDI」の意味なのだ、と自分に言い聞かせたものの、納得できるハズもなかった。それなら「KKDDI」となるだろうし。そうだよね・・・今だからDDIマークの冠「K」はKDDのことだってわかる。でも、電話のヘビーユーザーであるコギャルたちがバアちゃんになる頃には、KDDの偉業もすっかり忘れ去られてしまうだろう。そのとき、「K」の1文字は超芸術トマソンと化してしまうのだ。それはそれで楽しいかもしれない。が、ことは日本を代表するメガキャリアの将来がかかっている緊急事態。ここでキゼンとNTTに対抗して電話代を安くしてもらわなければ、日本は世界の島国として永久に孤立することになるのだ。電話代稼ぎのためコギャルのエンコーにも拍車がかかる。オヤジたちはコギャルの電話代を支払うために昼食を減らし身を削り、スリムになってますますギラギラしてくるではないか!これがフーゾク不滅の法則というものか。って、止まらなくなっちゃった。だれか助けて〜・・・いずれにしても日本の未来が通信費の下げ幅にかかっているのは事実。トマソン遊びに耽っている場合ではないのだ。わかりにくいロゴを白紙に戻し、プラモ梅木さんのプランに従い、世界標準として整合性のとれる合成語、つまり「KDDIDO」を採択すべきだろう。まだ、間に合うかもしれない!プラモ梅木さんは立ち上がる。いきおい看板まで作ってしまった。どーなることやら・・・

事件発生!

しばらくしてから、プラモ梅木さんが嘆きのメールをくれた。「最近知ったのですが、なんと株式会社DDIは、今年の4月に社名をこっそり<株式会社KDDI>に変更していたそうです。」なんと!念のためサイトを調べてみたらホントだ。株式会社KDDIと書いてある。ウカツであった。逃げられてしまった。しかし、この場合、たしか「K」は株式会社のKという公式説明であったから、社名の由来は「株式会社株式会社DDI」となってしまう。やっぱりヘンだ。と梅木氏は怒りを隠せない。やはりここではいさぎよくKDDの存在を明らかにすべきであろう。おまけに「IDOは<株式会社エーユー>として見事に吐き出されました。」と梅木氏。日本の電話業界の2大政党制よ、どこへ行く〜!

統合の闇:梅木氏の手記(続)

「あのKDDIから吐き出されたはずのauが、再び吸収され、KDDIの一事業部としてまた統一されました。あと、ツーカーはどうして「Tu-Ka by KDDI」にならないのかが疑問ですね。現在、私はデータ通信の都合上、ドコモ(N503i)とau(C401SA)を同時に使用しているのですが、auのほうがこんだけころころ請求書の表記が変わるといやですね。(笑)あと、一番かわいそうなのは現在は完全にKDDIに取り込まれた「日本高速通信」のプロバイダ「シリウス」会員です。日本高速通信がKDDに買収されたのに伴ってドメインを「sirius.ne.jp」から「neweb.ne.jp」に変えねばならなかったそうですが、NEWEBが完全にDIONに統合されたのに伴って「dion.ne.jp」とメルアド設定を書き換えたそうです。大変ですね。ほかにもKDDIの100パーセント子会社のプロバイダに「KCOM」が存在するのだから紛らわしいです。」

異議アリ!

IDOがエーユーとして吐き出されたことはありません。
株式会社エーユーは、関東・中部・沖縄以外のau事業を行う会社で、関西セルラーが存続したものです。旧IDOは関東・中部でしたから、株式会社エーユーを経ることなく、KDDIになりました。

図示するとこんな感じですか。

第二電電−−−−−−→DDI→KDDI→KDDI
国際電信電話→KDD↑        |
テレウェイ−↑   |        |
IDO−−−−−−−↑        |
関西セルラー−−−−→エーユー−−−−↑
北海道セルラー−−−↑
東北セルラー−−−−↑
北陸セルラー−−−−↑
中国セルラー−−−−↑
四国セルラー−−−−↑
九州セルラー−−−−↑
沖縄セルラー−−−−−−−−−−−−−→沖縄セルラー

(あさぴ@みかかの鉄人さん)