善三郎さんのブローニー:カメラ会社の今昔


■ゼンザブロニカ〜タムロン

カメラに詳しい無頼庵飯野(SONNYまん)さんからのメール。

「カメラで、以前ゼンザブロニカと言うのがありました。(会社名はゼンザブロニカ工業)。その後、この名前は単にブロニカになって現在に至っています。(現在はレンズメーカーとして有名なタムロンに会社が吸収されています。)ゼンザブロニカの名称は「吉野善三郎(創業者)のブローニーフィルムを使うカメラ」というところから来ています」

☆ここで探偵団登場!!

たけ「ゼンザブロニカ・・・わかりやすい由来だね」
ゆか「ところで、タムロンの語源は?」
たけ「オムロンはたしか京都市御室御所からとったから・・・」
ゆか「坂上タムロン麻呂・・・とか?(ぎゃはは)」
団長「バカをいいなさい。タムロンは田村右兵衛氏に由来している」
たけ「誰じゃ、それ?」
ゆか「きつねどんべえ?」
団長「光学設計の第一任者であり、今日のタムロン光学技術の基礎を築いた人じゃ」

【ゼンザブロニカ豆知識】by 無頼庵飯野さん

 ゼンザブロニカは、一眼レフ式の国産中判カメラ(通常の35ミリ幅の135フィルムより大きい約6センチ幅の120フィルムを用いるカメラ。120フィルムはブローニー・フィルムとも呼ばれ、6×9、6×6、4.5×6センチ判の画面サイズがあり、現在、主にプロが使用する。スウェーデンのハッセルブラッド、国産ではブロニカ、マミヤ、ペンタックスが有名ブランド)のパイオニアである。

 1959年発売の「ゼンザブロニカD」はゼンザブロニカ工業のみならず、国産品としても最初に市販されたフィルムバック交換式の一眼レフ式中判カメラであった。更に言えば、クイックリターンミラーを採用し、セルフタイマー機構を利用した長時間露光を可能にしたという、当時としては画期的な機能を持っていた。その形態はスウェーデン製のハッセルブラッドに酷似していたが、仕上がりの美しさ、メカへのこだわりはハッセルに全くひけをとってはいなかった(と思う)。

 また、ボディー外装を堅牢なステンレス製(ステンレス製のカメラボディーの例は少ない。今、ほかに思い当たるのは「キヤノンIXY」くらい。)とし、レンズには日本光学(現:ニコン)製の「ニッコール」を採用するなど、吉野善三郎のもの作りへの情熱をふんだんに盛り込んだカメラであったといえよう。

【参考サイト】

「タムロン」ホームページ
「TAMRON BRONICA」英語です
「ブロニカクラブ」ブローニーカメラのことを知りたい人はこちら
「ゼンザブロニカ」吉江雅祥(元朝日新聞写真出版部長)のエッセイ

■ミノルタ

無頼庵飯野さん<bayou@d1.dion.ne.jp>からの続報。

「あと、ミノルタですが真相はやはり「実る田」だと思いますが、現在、公式には「OOOO(正確に覚えてません) Of Tashima」とかいう英語を省略したもの、として体裁を取り繕っているはずです。もう一度調べてみてはいかがでしょう。」

というわけで、探偵団を出動させようとした矢先、無頼庵さん自身のレポートがふたたび。

MINOLTAの公式な社名の由来が判明しましたのでお伝えします。

あまりの苦しさに、驚かないでくださいよ。

MINOLTAの語源は、「Machinery and Instrument Optical by Tashima」です。MINOLTAの“L“が、Opticalの語尾の”l”から来ているなんて、ちょっと・・・。英語の語順も変だし・・・。

 まぁ、いずれにせよ、MINOLTAという名称は、モルタ合資会社(現:ミノルタ)が1934年に発売したカメラに名付けられ、それが以後、モルタ合資会社から千代田光学精工株式会社(現:ミノルタ)時代を通じてカメラブランドとして定着し、更に後、ミノルタカメラ株式会社(現:ミノルタ)として社名にまでなったという歴史をもっています。

 でも、きっと真相は「実る田」なんでしょうね。あと、ミノルタは大手カメラメーカーの中で最も社名変更が多かった会社だと思います。

☆またまた探偵団、出現!

たけ「MINOLTAの由来、ヘンだね。しかもムリがある」
ゆか「素直に実る田っていっちゃいなさいよ!」
たけ「それにしても、モルタってなんだろう?」
ゆか「それも盛る田じゃない?きっとそうよ、ね、団長?」
団長「社史をごらん・・・」

●日独写真機商店創業(1928)
●モルタ合資会社に変更(1931)
●千代田光学精工株式会社に変更(1937)
(国産初の二眼レフカメラ「ミノルタフレックス」発売)
●ミノルタカメラ株式会社に変更(1962)
●モルタ事務機販売株式会社設立(1965)
●ミノルタカメラ販売株式会社設立(1976)
●ミノルタ株式会社に変更(1994)

ゆか「・・・モルタからミノルタが生まれたわけよねぇ」
たけ「盛る田→実る田・・・自然だなあ」
団長「わしにもわからん。こりゃまいっ田」
ゆか「おもしろいギャグ、ありがとうございまし田・・・・」

というわけでモルタの謎、全面探検だ!!!!!